会長挨拶
会長挨拶:村田翼夫 (2017.12.7)
去る11月25日~26日に「第1回 東南アジア教育研究フォーラム」が名古屋大学で開催され、熱心な発表、活発な交流が行われました。その時に図らずも初代会長をお引き受けすることになりました。研究フォーラムの発展に微力を尽くしたいと考えております。
研究フォーラム設立の趣旨説明でも述べたように、従来の学会では、じっくりと発表・論議する時間が不十分でした。また、「第三世界の教育研究会」や「国際教育研究フォーラム」においては、東南アジア地域のみならず、南アジア、中近東、アフリカ、中南米地域などの発表も多くなっています。この研究フォーラムでは、「東南アジアの教育」に集中して比較的長い時間にわたる研究成果の発表、諸活動の報告、情報提供・交換等を行っていきたいと思っております。
これまでの発起人会や第1回研究フォーラムにおける検討会において、学問的な研究発表に限定せず、ボランティア活動、NGO活動、青年海外協力隊経験などの報告を聞き、東南アジア研究者・留学生の発表も加え、広く多様な方々に参加してもらえるようなフォーラムにしたいという強い意見が出ていました。そうしたことも考慮し、多くの方々が参加、発表、報告、相互交流し合えるようなフォーラムになればよいでしょう。
最近では、東南アジア諸国においてASEAN市民の教育が重視され、国際学力テスト(PISA、TIMSSなど)の成績にも関心が集まっています。それに、教育開発と教育格差、多様な文化と教育の関係、難民・移民の教育、障害児童生徒の教育、植民地支配の教育への影響なども共通の興味深いテーマでありましょう。このようなテーマについても議論する機会があれば有意義な研究フォーラムになるものと思われます。
まだ発足したばかりの「東南アジア教育研究―フォーラム」です。これを盛り立てていくために会員みなさまの積極的な参加とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
発起人挨拶:村田翼夫 (2017.11.25)
今度、「東南アジア教育研究フォーラム」が発足しました。
東南アジアの教育に興味をもって研究されている方は多いと思います。日本比較教育学会、第三世界の教育研究会、国際教育研究フォーラムでも東南アジア教育の研究発表は行われてきています。しかし、東南アジア教育研究者が集まり、じっくり時間をかけて議論し考察を深める余裕がありませんでした。
若手研究者の研究発表が中心になると思いますが、フォーラムの運営には工夫を加えたいと考えています。例えば、出ている意見では、「実践報告、海外ボランティアや教育産業関係者の報告セッションを設ける」、「英語セッションを設ける」、「優秀発表者を表彰する」、「中堅、ベテランの方々も参加しやすいように工夫する」、「東南アジアからの留学生や現地の研究者に対しても開かれたフォーラムとする」、「エスニック料理を提供する」などです。
変化する東南アジア地域の教育に関心を持つ研究者が集まってじっくり研究発表や意見交換をすることは意義があると思われます。また、東南アジア地域について、それぞれが専門とする国・地域以外の教育について学べば、参考になることも多いはずです。同地域の教育や他の分野に関する情報交換をすることも有意義なことでしょう。
大会は年1回とし、日数は1日~1日半とします。年会費は、当面、無料とし、紀要や会誌の発行は今後検討したいと思っています。